2014.11.28
【連結納税/第4回】連結納税制度の導入に向けた準備
連結納税制度の導入を検討する場合は、親法人と子法人の連携を図ることが重要となってきます。具体的には、連結納税制度の導入に向けた準備として、主に下記の点について確認をしておく必要があります。
【各法人の連絡窓口の統一】
連結納税を導入した場合、申告納税を行う親法人の作業量が増大することが予想されます。親法人は、子法人の運用面・管理面の現状を把握し、子法人とスムーズな連携をとれるよう準備をしておく必要があります。
連結納税を導入する際には、各法人内での担当部署や担当者を予め選任しておき、連絡窓口を統一しておくことが望ましいでしょう。
【スケジュール作成と事前研修】
連結納税を導入した場合、決算スケジュールが通常の単体法人の申告よりタイトになることが予想されるため、データ入力締め日時・全体計算・個別帰属額フィードバック予定日時など、詳細なスケジュールを作成しておく必要があります。
予め法人全体で連結納税制度の仕組みや連結納税ソフトの研修を実施し、各担当者に申告納税までのスケジュール感覚を具体的に掴んでおいてもらう必要があります。
【運用体制の構築】
決算スケジュールに遅れを生じさせないよう、「別表調整項目名の統一」「チェックリストの作成」など、法人全体で処理方法を統一させるためのマニュアルを確立しておく必要があります。これにより、本番での大幅な時間の短縮・ミス防止など、効果的な運用検証体制を確立することができます。
【まとめ】
連結納税は、各法人間のチームワークが非常に重要になってくると思います。そのため、事前に、「各法人の管理状況の把握」「研修の徹底」「検証体制の確立」を実施することが、決算の正確性や申告スピードの向上につながり、効率的な申告作業を進めることが可能となります。